U-NEXT(配信終了)

たぶん悪魔が…(違う)。原作小説の大ファンでDVDを購入して観たので、ずっと興奮してた。す、スタヴローギンが動いてる！！
原作が小説である限り、キャストに関して完璧だと思うことは難しいけど、ニコライが底知れなさと人を狂わせる男感が出てて結構よかった。そして自分の原作の推しであるキリーロフの、心身の健康と自殺への強い意志を両立している歪さが、人の良さそうな笑顔からも感じられて、血の通った人間だ〜と感動した。「今だ！」のシーンが一番ぐっときた、ぐっとくるシーンではないけれども。あとなぜか原作ではそこまでだったシャートフに妙に感情移入をして観てたため、展開が分かっていてもしんどかった。ピョートルは胡散臭さが百点。
話全体は主人公であるスタヴに最初から焦点を絞って、事件発生から回想していく構成なので、ミステリー感もあり、(恐らく)原作ファン以外にも観やすい親切なつくりだった。贅沢を言えば、もうちょっと尺あっても良かったけどね~。≪告白≫の内容までしっかりストーリーに組み込んでいて、ドラマ独自の演出もまあまあ良かったんだけど(豚や蝶の収集趣味等)、完全オリジナルのエピローグだけは本当に要らないと思った。何あれ？幻？？　ダーシャ…
内容自体はやっぱりよく分からないので、またいつか原作を読み直そうっと。ドストの小説ってキャラが濃いからついそっちに注目してしまうけど、ある社会背景における典型としての人間を描いているのかなと思う、『悪霊』ドラマは“悪霊”のメタファーを繰り返し示してたのでそのことを意識させられた。

最高　
Perfect