Kaji

今、私たちの学校は...のKajiのネタバレレビュー・内容・結末

今、私たちの学校は...(2022年製作のドラマ)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

かなり楽しみました。

学校内・高校生という設定が、ダイナミックで無謀な作戦とマッチしていて、好きな人や大切な友達に対する想いもいい意味で青臭くて、彼らの純粋さがサバイバルの原動力へ自然につながっていたように思います。
圧倒的に前半が緊迫感あり、図書室のファイトは手に汗握りました。


簡易トイレの設置や、チョコバーのくだり、携帯電話が手元にない設定がいじめ問題からリンクしていたりと、布石と市内への流出を同時進行させていくのもうまかった。

後半は大切な人が、ゾンビ化したり軍の制圧が始まったりと辛いシーンが畳み掛けて、「なんとか助かってくれ!」と願うばかり。容赦ありませんでした。


ラストはゾンビと共存していくのか・・・?という問い、元は私たちと同じ人間で体が変わったから友人関係も変わるのか、というところはコロナ後の作品という感じで、感染症への意識が変わった世相を反映させていたのかなと思います。


「はちどり」主演のパクジフ、子役からキャリアを積んでいるユンチャニョン、人気が爆上がりしそうなスヒョク役のソロモン君や、医師生活やイカゲームでもシーンスティールしていたキャストが揃っていて、若手の伸びしろが脅威的です。


先達の「新感染」シリーズや「#生きている」「キングダム」とゾンビの性質を揃えてありつつ、シーンオマージュもたくさんあって。
セリフだけでなく、気づいたところ↓

ラストの線路で保護されるのは「新感染」のラスト
ドローンでの偵察は「#生きている」にもありました。
「だいたい生き残る人はスーパーにいる」はグレムリンや「ナイトオブザリヴィングデッド」でしょうか。
怪我人をキャリアに乗せるのは「キングダム」ですかね。
隔離施設は「ヨンガシ」とか「コンテイジョン」。
アーチェリーのヌナが、試合でパッとしないけどガチ実戦で活躍する流れはポンジュノの「グエムル」と重なります。
既出のアイデアはスッと入れて、コンテンツファン、ジャンルファンも楽しめるように作ってくれるのは親切ですね。
そこに「明日話そう」と普段なら、問題を先送りにする言葉が励ましの言葉に変わる演出がキラッと光っていました。




原作のウェブトゥーン、読んでみたいな
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