takanoひねもすのたり

サムバディのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

サムバディ(2022年製作のドラマ)
3.0
AIチャットボットを基にした出会い系アプリ『サムバディ』を使い殺人を行っていたシリアルキラーと、アプリ開発者の女性との恋愛とサスペンス。

ソン・ユノ(シリアルキラー)の人物像は、なかなかの塩梅で気持ち悪さがあって悪くはない……ものの一方のキム・ソム(アプリ開発者)が、何を考えているのか全く分からない人物像で親しみを持てない。

この二人がラストに至る地点まで恋情を交わし合う経緯に説得力がない……だって、ユノは煙突下に彼女を呼び出した時は"いつもの獲物"程度にしか感じていなかったものが、なにゆえに突然急転回して恋していったのか分からん。
そしてその反対もそうで、キムがユノに惹かれてったのも、そして最後のあの結末を選択する心情も全くつかめず。

無駄にひとり行動をする車椅子の女性刑事は(お前……何故また単独行動を……学べよ……)としかw

ソン・ユノが殺人を繰り返した理由が、最初にアプリを使って会った女性との首締めプレイの行き過ぎが発端だったとして、そこで性癖が目覚めたのか、そうではなく元々素質があったのかの判断がつきにくい。
彼は女性蔑視の発言が多く、過去に何か手痛い目にあったのかと推測していたところ、過去のプレイバックの初殺人シーンが盛り上がったあげくの首締めプレイってどういうことだ何も説明になってないwwww

ラストの痛々しい告白と凄まじい死に様に、情感を揺すぶりたい意図があると思うけど、そもそもこのふたりの心理が掴めなかったので、めちゃくちゃフラットに眺めてた。

嗤いながら女を風呂に沈めている場面(本当の序盤)で期待が上がったものの、そこからはだだ下がりしていったドラマだった……