肥満児フィン

ジ・オファー/ゴッドファーザーに賭けた男の肥満児フィンのレビュー・感想・評価

4.3
傑作映画"ゴッドファーザー"、その誕生の裏側をドラマ化。U-NEXTで独占配信のドラマなんて珍しいなぁと思いつつ、その中身はやはり見ずにいられなかったので全10話観たが、予想以上に面白かった。製作陣の今シリーズに込めた熱意が半端じゃなく、1970年という時代、そして"ゴッドファーザー"という作品に携わった全ての人々への敬意、感謝。テンポはめちゃくちゃ早いのに、そこに詰まった人間ドラマや芸の細かさはとてつもなく、全体を通して愛に溢れていた。
そして何より、今作の凄いところは"ゴッドファーザー"という作品に頼りすぎていないところ。舞台裏の話ではあるが、そこには同時期に作られていた作品の名前が出てきたり、キャスティングの場面でロバート・レッドフォードやジャック・ニコルソンの名前が出てくるなど、一映画だけのものではなく、パラマウントの危機から変革までを描いた話でもある所にかなり好感がもてる。
今回アルバート・S・ラディ本人もエグゼクティブプロデューサーを務めており、それでいてあの最終話の締め方はかなり説得力があり、元気をもらえた。