horry

最愛の敵~王たる宿命~のhorryのレビュー・感想・評価

最愛の敵~王たる宿命~(2022年製作のドラマ)
4.5
配信がdisney+であるのが悔やまれるドラマでした。
とにかく、映像が驚異的に美しい。歴史ものなので室内撮影が多いのですが、窓から入る自然光(に見せる照明)と、影の付け方のコントラストがとびきり美しかったのと、アングルがいちいち格好いい。
衣装も、私的には「恋慕」に匹敵する美しさ。
チャン・ヒョクと大妃(パク・ジヨン)の白樺のシーンは、何もかもがきれいだった。


お疲れ顔の多かった王(イジュン)ですが、ラスト近くになって見せる満面の笑みのために、あの陰鬱な表情が続いたのかと。
ここまで涙ぐむ王は、初めてみたかも。
王妃となるカン・ハンナも、辛い人生と過酷な選択を常に迫られるのだけど、あまり泣き顔はなくて、泣いてるのは大抵、王さま。このバランスがキャラクターとよくあっててよかったです。

カン・ハンナ、「スタートアップ」「九尾の狐とキケンな同居」「サバイバー: 60日間の大統領」と、ちょっと冷たい感じの役が続いていたのだけど、今作では、背筋のスキッと伸びた才女、という役柄がすごくマッチしてた。

チャン・ヒョクは、いつもどおりの濃い演技で、画面に圧を与えてました。時代劇でこの方を見ると、すっかり安心するようになった。

ストーリーは、どう転ぶのか分からない状態が続くし面白いのだけど、深みがあるかといえば、そこは微妙。
王が王妃の影響を受けて、宮廷に畑を作るエピソードがあるのだけど、大妃に撤去させられて、そのまま。王が言及するシーンがない。
王がどのような国を目指すのか、畑のシーンで見られたのに、権力闘争の話に終始してしまって、残念でした。

でも、本当にきれいな作品で、展開の面白さで見せるのと、音楽も時代劇なのに大胆な曲が使用されていて、オススメ! なんですが、配信が限定されていてもったいない。
horry

horry