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初恋の悪魔のLilのレビュー・感想・評価

初恋の悪魔(2022年製作のドラマ)
2.0
カルテット、大豆田とわ子と三人の元夫、
初恋の悪魔ときて、なんとなく坂元裕二さん
の作品が苦手な理由が分かってきたかも

カルテットは初見だからまだ楽しめたけど、
大豆田とわ子と三人の元夫くらいから、
だんだん、あ、またこのパターンみたいに
思うようになってきてしまった…

坂元裕二さんの作品て、
坂元裕二さんがこれまで見聞きしていいな
とか、しゃれてんなて思った何かの名言で
あったり概念とか哲学のようなものを、
ただひたすらに詰め込んだような感じ

各キャラクターは
それらを言わせるためのもの

物語のキャラクターは
そういうものなんだろうけど、
坂元裕二さんの場合は、それをもろに
言わせてる感じが苦手

世の中にあふれる概念や哲学とか名言て、
初めからそうなわけでなくて、
それらが生まれた経緯というかコンテキスト
みたいなものがあって、
名言なんかも誰がどんな状況で・経緯を経て
言ったかとか、
そういうのが相まって他者の心に響くものに
なると思うのだけど、
坂元裕二さんてそれらをガン無視してる感じ

ただ自分が感銘を受けた理念や名言を
伝えられればよくて、
別にそれが外れものの刑事等であったりする
必要はないのだと思う

だから、そりゃ名言満載な作品になるよね
て感じだけど、それってただ上部切り取った
だけじゃない?て思ってしまう

逆に下手に現実的な世界を作り込まないで、
朗読劇とかならまだ馴染めるのかも

下手に現実的な世界作り込むと、
せっかく言葉だけでなくて、
他にも色々なメッセージを伝える要素
(社会記号的な)があるのにそれらが
ないがしろ?ただの演出?になってる感じ
が違和感抱いて、あまり入っていけないの
かも

スーパーの万引きの裏で起きてる真の事件を
探る回みたいのが1話完結で続いていった方
がまだ楽しめたかも

カルテットもそうだったけど、
なんか坂元裕二さんの作品て、
少しやさぐれている時で、奮闘してる時が
一番楽しい、その時に出来たつながりが良い
みたいのを伝えたいのかなとかも思った
カルテットも初恋の悪魔も、
一回そういう時期が終わりを迎えて、
現実世界だと、大抵の場合、たぶん
それきりになっちゃうケースが多いけど、
作品では、また以前のような状況が復活して
終わってるなって思った
Lil

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