序盤は、捜査権のない警察勤務の4人が事件を解決するという展開と鹿浜を始め個性の強い4人による、坂元さん特有の会話劇が面白いなと思って観ていたのですが、
中盤からはそれまで築き上げられた4人のチームワークが崩れ、それぞれの利害が対立したままクライマックスを迎えるという唯一無二で圧巻の展開に、最初から最後までずっと惹き込まれました
途中、林遣都さんと仲野太賀さんのW主演ということを忘れていたのですが、終わってみると仲野太賀さん目線から林遣都さん目線にシフトする構造になるほどなと思いました
面白い脚本に応える4人のお芝居が見事で、
物語を通して大きく成長して人間味あふれる人に変わっていった鹿浜を演じた林遣都さん、
優しさの奥に潜む卑屈さが切ない悠日を演じた仲野太賀さん、
虎星砂とヘビ女の二重人格の芝居が凄まじかった松岡茉優さん、
鋭さと鈍さ、優しさと怪しさが見え隠れする小鳥を演じた柄本佑さんと、つくづく最強の布陣の最高の芝居合戦だったなと思いました
『最愛』とは打って変わって雛鳥感のある刑事を演じた佐久間由衣さんや、上には胡麻をすって後輩を見下す嫌味っぽい刑事を演じた味方良介さん、随所で変人らしさが際立つ鹿浜の隣人を演じた安田顕さん、かっこよさと掴みどころのなさが見事な田中裕子さん等脇を固める俳優陣も素敵でした
8話9話では登場シーンがないのに田中裕子(今回登場せず)とクレジットを入っているのも面白かったです
