MegmiTanak

二つの夏のMegmiTanakのネタバレレビュー・内容・結末

二つの夏(2022年製作のドラマ)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

こういうジャンルは相関図を頭の中でめぐらせるのが楽しいやつ。ディディエの現在と過去の顔が違いすぎたり、障害を持った子供が出てきた時点でもしや…という想像ができてしまったりとツッコミどころは多いものの、役者たちの演技とシリアスすぎない演出に引きつけられた。特筆すべきは3話(か4話)の暴力描写。ここまで濁すことなくはっきりと緻密に集団レイプを描いたものはなかなかないので圧倒され、吐き気がした。バカンスコメディ的なノリの物語の中盤にこれを持ってくるセンスを評価したい。一部始終を観せることで、第一声「僕はやったふりをしただけで挿れてない。だからレイプ犯ではない」と繰り返す主人公の滑稽さをより引き立たせている。ラスト、この後は裁判で再び彼らが集合することになり、もちろん30年前のレイプを言及され、さらに詳細を浮き彫りにされ世間の目にさらされることになるのが目に見えている。それこそが、被害者にとって第二の被害であることは言うまでもない。”ほんの遊び心”で内輪で集結させるつもりが、かえってことを大きくしてしまう結果となったのは皮肉としか言いようがない。
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