ライツクタ

マニアックのライツクタのレビュー・感想・評価

マニアック(2018年製作のドラマ)
3.0
現代版、未来世紀ブラジル。
統合失調症の世界と、ドラッグの世界を現代の映像技術で、支離滅裂に乱立させた怪作。

この作品を楽しめるかどうかは、いかに映画言語に慣れているかによって大きくかわる。

ファンタジー、ギャングスタ、レトロフューチャーなどなど。映画言語としてはあるあるなものを、本人たちにとっては真剣に、観客にとっては無意味なように描写する事で、コメディになる。

マクガフィン的手法とも言える。

全体的には大味なビジュアル重視のドラマに仕上がっているが、主人公、ヒロインが、邂逅的な繋がりを持つ事で、それぞれが抱える問題について少しだけ前向きになる展開は面白かった。
それが治験の療法の効果と関係があろうとなかろうと、全く問題がないという構図が、馬鹿げたセットや、トンデモ装置をより可笑しな物に移していて絶妙なバランスだった。

トンデモ設定や、ぶっとんだ世界観、真面目に気の触れた設定を討論している様子など、違う世界線にぶち込まれたかのような、困惑と、込み上げてくる可笑しさが作品を楽しむ肝になる。

映像は仕掛けがおおく楽しめた。