マツタヤ

シックス・フィート・アンダー シーズン2のマツタヤのレビュー・感想・評価

4.0
カートヴォネガットのスローターハウス5で主人公がドレスデンで捕虜になる際にその何ヶ月も前からそこで捕虜になっていたイギリス兵が、主人公に生き残るためのこんなコツを伝授する。

「自分の外見に誇りを持つことをやめたら、死ぬのは近い」そのイギリス兵は何人もの男たちが次のような経過をたどって死んでいくのを見たという。「まず、まっすぐ立つのをやめ、そのあと髭を剃ったり洗顔したりするのをやめ、そのあとベッドから出るのをやめ、そのあとしゃべるのをやめ、そのあと死ぬんだ」


人間は誰しも死にたくないし、色んなことをしたいからこそまだ死にたくないとも思う、だから上に書いたようなことをしたいと思う間はまさしく生きてるってことだけれど、このドラマ、シックスフィートアンダーの中での会話で「生きていくってことはみんな大変だ」っていうセリフもあって、たとえ大変でもツラくてもそれを乗り越えていくってことが生きていくってことでもあるんだよなぁとも思ってみたり。
シックスフィートアンダーは毎話ごとに人が死ぬけれど、それで死ぬってことは結局どういうことなんだろう、このドラマ見つづければ何か正解が見つかるのかなぁと漠然と見てきたんだがそんな簡単にはいかないわけで、ふと死ぬことを考えるのは逆に生きることを考えることでもあるんだよなぁと先のスローターハウス5の箇所を読んでいてそんなことを思った。
生き残るコツは死を考えることではなく生きることを考えることだ。死ぬのはツラい、でも生きることだって大変だ。そんで死ぬとはどういうことかと考えても今の自分には答えは見つからなかったから生きることだけを考えようと思ったんです。
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