この2ヶ月間、ウヨンウから見た世界を少し覗かせてもらったみたいだった。
この物語に出てくる人たちは皆、それぞれが人間らしさ溢れる人たちで。最初から柔軟に受け入れられる人もいれば、誰かの何かの後押しがないとなかなか受け止めきれない人もいた。
きっとこの世界は、ウヨンウにとっては孤独で馴染みにくい海で、でもそこには一緒に泳ぐシロイルカ達がいた。そして、最後に彼女は1人で回転扉を抜けられたのだ。
「私の人生はおかしくて風変わりだけど、価値があって美しいです。」
おかしな弁護士ウヨンウ、彼女は確かに賢く天才で、普通、ではないかもしれない。
でも、抱えるものや迷うもの、心が満たされるものは、ちょっと変わった彼女も私たちも同じだ。この広い海で、迷える海で、孤独な海で、どうやって私たちは生きていかなくてはいけないのか。このドラマを見た私たちは、この先孤独になった時、迷った時、悩んだ時、頭の中にクジラが泳ぐのかもしれない。波を立てて泳ぐクジラが。
そしてふと思い出すんだと思う。ヨンウの上司や同僚、恋人や父、そしてヨンウ自身が放ったあの言葉達を。
私たちが生きる世界を、クジラに乗って少し豊かにしてくれる物語だ。
