Hanareru

一流シェフのファミリーレストラン シーズン1のHanareruのレビュー・感想・評価

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名作
罵声飛び交う厨房が主な視点になる作品。忙しさのあまり取り繕う暇もない。仕事に悩まされて精神を参らせていく。板挟みになるし金もない。自分は料理をしたことないけれど、仕事がクソ忙しくて死にそうな時を思い出して、2話までは見るだけでもダメージが入っていた。この作品は、兄の残した店を受け継いだ主人公が、再建していく話で。それがすごく面白かった。例えば心を通わせる描写が、ほかの作品では見られないような尖り方ないしは厨房のやり取りで移していて、視聴者が察せていく形になっていた。余計なことを書かないと言うべきかもしれない。とても忙しい時に「コイツ何してんだよ。今それどころじゃねえだろ」「口はいいから手を動かせよ終わらねえだろ」って思ってしまえば、態度に出て最悪な結末が来てしまう。全員がダメなところがありつつも、ダメな自分に陥らないところが良い。出てくるキャラクター達が1色ではない。いい面と悪い面があるという人間には持っているだろう価値観を胡散臭くなく描いている。
厨房に至っては、カメラが料理人の背中から、煮込んだり、道具を取り出したり、炒めたりという行為を写す。それだけで言葉ぐらい情報があるところが良かった。
各話ごとに語りたいところがあるけれど、ともかく7話は見て欲しい。
ちなみに、ストーリーは解決しておらず、逆にこれからだと予感させる作りだ。つまり、シーズン1ではまだ何も始まっていない。未だ序章で、これからが楽しみで仕方ない。
ディズニープラスに加入したら、1番に見ることをおすすめする。
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