誰も悪くないのに、それぞれの信念や正義感が客観的に見ると独善的な行動に思えてしまうのが辛い。どのスタッフも患者を助けたいが故の言動なのはわかるけど、どうしてもこうゆう有事の際には妥協することや一歩引くってことを全員が自覚してないと絶対にうまくいかないんよな。倫理的にグレーな部分でもある程度は受け入れないと全員共倒れになってしまう。
↓↓↓こっからネタバレあり↓↓↓
全員を救おうとすると救えたはずの命まで救えなくなる。本気で心配してるならこれ以上患者を増やさないで。頑張った人たちを放っておいて。何も知らないくせに善悪を裁こうとするなんてあなたたちの行為は卑怯よ、等々、登場人物たちの言ってることは理解できるしほんとその通りだよな、と思うんだけど、ドラマという“作品”としてはめちゃくちゃ中途半端だなと思った。最終的に観てる側の倫理観を問うような終わり方だったけど、中立的な視点で描くくらいなら脚色した台本のあるドラマにするよりもよりリアルな緊張感が伝わってくるドキュメンタリーにすれば良かったのに。あくまでバイアスのかかってない視点を貫こうとする余り、それぞれの登場人物の描き方がふわふわしてて誰にも感情移入できなかった。それどころか、ドヤ顔で嬉々として捜査してる女には始終イラついたしお前何様なんだよって思ったけど。
