やーたん

ブギウギのやーたんのレビュー・感想・評価

ブギウギ(2023年製作のドラマ)
4.2
途中、スズ子に、というか誰にも感情移入出来なくなってしまったのだけど、
終わった感想としては、めっちゃよかった。楽しかった。

とりあえず草彅剛恐るべし。すごすぎる。
ずっと同じ温度で話しているようで、違う。
目の奥、喉の奥で喜怒哀楽が見える。すごい。
引退を告げるシーンはもちろんのこと、
すごく細かいけど、奥さんに「よく言うよ興味ないくせに」と言うところ、言い方が絶妙すぎて衝撃受けて。
感動しすぎてそれだけメモしてたから、どのシーンか覚えてない...笑

ひたすら草彅剛のすごさを受ける日々だったけど、やっぱり趣里ちゃん最高でした。
あんなにベビーフェイスなのに、ちゃんとおばはんになっていってるところがすごい。
泣くシーンはどれもよかった。
スズ子というキャラクターに共感出来なくても、涙を流す姿には毎回すごいなと思わされた。
全力で、死にものぐるいで役者をしているのが伝わってきてよかったし、
しっかり役に入っているから、それが痛く見えないところが完璧。
全力で演じるのは誰でも出来るけど、それが自己満ではなく視聴者の心に届くところまでいくのって難しいと思うから。

あとは、今回主役以外のキャラクターもよかった。
韓国ドラマ観終わった後に、あの人たち元気かなー!って思っちゃう感じと近い。
時代的にもう存在しないのはわかっているけど。
すごく細かいけど、引退コンサートの楽屋に現れた和希ちゃんが、ちゃんと母親とおばちゃんになってたのがすごいなと思った。
しゃべり方というか、演技力。
秋山、めっちゃ好きだったなーーー。
橘パイセンは好きすぎて別でドラマ作ってほしいレベル。

あとは、今まで苦手だった水川あさみと菊地凛子がめちゃめちゃよかったところ。
最初は、えー水川あさみー?くらいで見始めたのだけど(ごめん)、序盤の合格発表のシーンでボロボロ泣いてしまって、この人ってこんな役が出来るんだ と思った(何様?)。
菊地凛子は単純に演技がすごく苦手だったのだけど、今回は本当に役がよかった。
舞台袖で泣き崩れるシーンは忘れられない。

聞き慣れた東京ブギウギという曲。
当時本当に日本を元気にしてくれたんだと、
前を向こうとする人たち、前を向けなかった人たちの背中をパーンと押してくれたんだと。
これからこの曲の聞こえ方が大きく変わるなと思う。

エンタメは偉大。
そして、それを作り出す人たちも、みんな一緒に戦っている。


途中誰にも共感出来なくなって虚無期間があったのだけど、大野さんが現れてすごく救われた。
人間は、自分の力でがんばって生きようとしても、誰かに助けられる。
誰かを助けようとしても、その人に自分が助けられたりする。
人は必ず誰かに支えられて生きてる。
どんな時も自分の力で乗り越えようなんて思っちゃいけないなと。
いろんな人に助けられて、そしてまた自分が誰かの力になれるように。
スズ子に共感出来なかった分、すごく学びがあった。

ステージは、紅白と大空の弟が好きでした。


黒崎煌代くん、要チェックです。
役者としても人としても。
やーたん

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