フジテレビ開局60周年企画で2020年にドラマ化した「教場」。翌年に放送された「教場II」は大きな謎を残して終わっていた。今回連続ドラマで描かれるのは、風間公親が最恐の教官として警察学校に配属になる前の、いわば前日譚。
今回のゼロは、刑事モノとして観るには若干弱かった。最初に犯人が示され、そのトリックを「風間道場」にやってくる刑事たちが崩し暴いていくのだが、そこに面白みは、正直言ってあまりない。
多くの方が言及しているように、風間がパワハラチックで、すぐに転属願を叩きつけ「交番勤務に帰れ」と言い放つため、交番勤務を下に見ているようにも思えてモヤモヤする。常に殺人犯と関わる刑事はそれはそれは立派だけれど、交番のおまわりさんたちも大変だと思うぞ。
でも一見冷徹に見える風間が実は人情深く、部下を大切に想う人だということは途中でちゃんと分かるので、とても憎めない。
内容に関しては、先述の通り謎解き要素は薄い。それよりも、風間のもとにやってくる若手たちが、事件と同時に自分の置かれている状況、目を背けたい真実、刑事としての誇りと向き合っていくその姿にグッときた。
そしてエンディングが次回予告になってるのめちゃくちゃ良かった、Uruはほんと心に触れてくる歌声してるよね。
スペシャルドラマの方も放送当時観たけれど、せっかく再放送してたから観てから臨めばよかったな〜。濱田岳のあの回だけは、衝撃的すぎて、今もずっと残っている。
ゼロが終わり、物語はあのスペシャルドラマの時間軸へ繋がる。そしてもうすぐ放送される特別編が、ラストになるのだろうな。