よーすけカサブランカス

コペンハーゲン・カウボーイのよーすけカサブランカスのレビュー・感想・評価

コペンハーゲン・カウボーイ(2023年製作のドラマ)
4.3
レフン、自信満々でシーズン2やる気なのちょっと笑ってしまった。いや絶対観たいけど。

女という性を食い物にする、簡単に奪うような奴らをカウボーイのように懲らしめる、というのが大まかな筋になるが、じゃあ安易なフェミニズム作品かといえばレフンの場合そうはならない。
レフンはオンリーゴットあたりのとき、作品にミソジニーが透けて見えると批判されたことがあって、その後のネオンデーモンで彼の作家性はそう簡単に切り分けられるものでないことを証明したわけだが、今作もその「フェミニズムの皮を被った」ものに当たるように思う。
やはり彼にとって女性は怪物的母親かあるいは超常的なものであるという基本はブレない。その生まれのよく分からないミウが(ただ移民ではある)中華料理店の店主という例外的に普通の母親を救う。敵は怪物的母(になりたいおばさんも)と支配された息子。特にオンリーゴッドでの主人公の母を思い出させる二クラスの母のスタイリング!
対決した中国マフィアのドンも、頭痛を癒したり、血を啜るというセクシャルな描写もあり、マッチョ一辺倒な描かれ方でないところが印象的(戦闘はやたらシュールだった)。

Netflixのドルビービジョンだからなのか、レフンお得意の青と赤のネオンな照明使いだけじゃなく、日中の花畑もなんかギラギラしてたりして、新たな感触。