コーディー

悪鬼のコーディーのレビュー・感想・評価

悪鬼(2023年製作のドラマ)
4.0
疎遠だった亡き父から娘サニョンに継承された悪霊。彼女の周囲に様々な災厄を齎すその正体とは…。超自然を民俗学や歴史など現実的観点から紐解きながら、その因果を通して本物の邪悪に迫っていく!
複雑なシナリオやけどオカルトの枠を超えて描かれる恐怖に炙り出される人間の悍ましさ。
面白い!

人間の欲望に取り憑きジワジワと侵蝕していく悪鬼。自分の中で力を強めていく得体の知れない存在に動揺するサニョンと、幼い頃から霊が視える民俗学教授ヘサン、二人が共に退治する方法を探っていく緊張感あるミステリーや韓国に息づく習俗やシャーマニズムなど伝承文化が絡まり合う展開もとても興味深かったです。

サニョンと悪鬼、二つの人格を境界なく行き来し心を擦り減らしてく様子。キム•テリの演技がとても素晴らしかったし、悪鬼の表情にゾッとする瞬間もあった。
そしてそんな不安定な彼女を支える教授役オ•ジョンセの頼りになる冷静さもカッコ良かったし、二人のチームとしての相性や距離感もとても好き!

割と情報量も多くて1話観るたびに結構疲れてたので完走までにだいぶ時間かかったけど、『シグナル』や『キングダム』も手掛けた売れっ子キム•ウニの脚本って事でさすがの見応えでした!