このレビューはネタバレを含みます
自分用メモ
ネタバレ注意
トルコのサスペンスドラマ、Netflixオリジナル。人を寄せつけない冷たさを持つ黒づくめの母と、美人でカラフルな格好をした娘。対称的な親子はある何かから逃げるため、世界各地のホテルを転々としている。
娘は誰から、なぜ逃げているのかは知らず、謎に包まれた母に連れられる。娘を傷つけたり、邪魔をする人物を容赦なく葬る母。怖くもあり、己を守ってくれるあたたかい母の過去がひとつずつ語られていく。
ストーリーテラーは娘、ホテル従業員、警察官。過去を回想する形で物語を語ることが多い。娘の名前でもあるバンビという本は母娘のバイブルであり、悲しい結末通りに離れ離れになってしまう。ついに一人になった娘はこれからどのような人生を歩むのか。推測を楽しめるドラマ。
両親から愛されず、特に母親からは厳しい仕打ちを受けてきた母。彼女のようにはなるまいと娘へ優しさを注ぎながらも、かつての母親のような冷酷さが他人への態度へと表れる。本人も己のやっていることに自覚があり、私のようになってはならないと娘に伝えている。タブーを犯していることに気づきながらも邪魔を押しのけずにはいられない、彼女にとっての最大の愛情表現とは敵を排除し、愛する人を守ることのように思えた。
警察からどのように切り抜けて逃げるか、母親が今度は誰を仕留めてしまうのか、どのように資金を確保するかなどハラハラしつつ楽しみながら見た。
しかしもう一度見たいか、心に残ったかと言われると難しいところなので☆3.0