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お母さん、娘をやめていいですか?のnorisのレビュー・感想・評価

4.2
紗江子のように、優秀な子種を得た上に巨額の慰謝料をせしめて離婚し、裕福な実家に出戻るという(母と娘の双方にとっての)最高峰の勝ち組人生は、今さらのようだが、私のような3兄弟の親の想像を絶している。思えば幼稚園でも男の子の親と女の子の親とは別な世界の住人であった。

こうした母娘を最近はピーナツ親子と呼ぶのらしいが、共通項としては父親の影の薄さがあるらしい。女系家族の娘と結婚して(当然同居)、さらに我が子が2人とも女、という不幸な男を知っているが、3人目の妊娠時に超音波映像に影がある!と一縷の望みをかけたものの、生まれてみれば結局やはり女で、ほとんど人生が終わったかのようであった。

斉藤由貴と波瑠 という無敵のピーナツ親子は美しくも苦すぎる設定である。十円禿を静かに母親に隠す波瑠は、「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」から抜け出たサイコパスに見えるし、斉藤由貴はどこまでも美魔女である。

NHKならではの異色サスペンス。
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