s1もめちゃくちゃ面白かったけどs2はもっともっとキャラクターに深みが出てくる。こういう歴史のあって外からみえない団体（広義）は新陳代謝が全然進まなくて、ハラスメントが揉み消されるっていうあるあるを描きつつ、妹の声を信じたバランタンとか、教師陣がストを支援するのとか、s1でゾエをいじめたセバスチャンが生徒の声を聞くようになって新しい風を吹かすとか、小さい希望をいっぱい重なった上での春の祭典をオペラ座の外で通行人全員を観客にパフォーマンスする、っていうフィナーレ。圧巻！
あと、どんなにフローラとバランタンが冗談のテンションがあって、切磋琢磨し合える仲になったとて初対面で「白人の役は（フローラには）できない」って言ったから、付き合うのは無理、っていうのわかるなー。それに対して何年も前のこと、とか、俺は変わった、とかいうのも、そういうとこだよ、って感じ。もちろんバランタンはいいやつになろうと努力したしなったと思うけど、それとこれとは別だよね。ここを含めてもキャラクター描写がほんとに上手い！

欲望にも忠実なゾエ。規律を求められるバレエの世界に身を置くからこそ、そうやって自分を開放することでバランスを取っているのかも
バレエダンサーが頂点に立てるのは30代とかなかなか厳しいよね。体力など身体的ピークはもっと前に訪れることも多いのに
踊りたい気持ちや情熱が溢れていても、限界を超えてしまっては身を滅ぼすだけ。自分の能力や体力をしっかり見極めて線引きをしてメンテナンスに努めないと元も子もない
バレリーナといえど、バレエ団の駒でしかない。振付家や経営者に利用される側。自分の身は自分で守るしかない
ゾエの人生が波瀾万丈の極み。試練や困難を引き付ける人生もあるのよな
バレエダンサーに求められるのは技術だけではない。強靭な肉体と精神力、度胸や思い切りの良さ、冷静な判断力と柔軟且つ安定した思考
厳しい指導にへこたれずに腐らない者が勝つ。言葉を直接的に受け取るのではなく、その真意は何なのかを考えるべき
自分をとことん追い込める人間が成功できる
人間らしい弱さや揺らぎはもろに踊りに表れる。若い時は特に不安定だし
情けも容赦もないディアーヌが恐ろしいけど、同時に愛に溢れた指導者でもある。教師もまた人間なので、どうしても感情に振り回されてしまうが
厳しい指導を受けてこそ伸びる人もいるし潰される人もいる　人によって受け取り方は違う
ハラスメント的指導で育つ人もいる　自分がそうだったからこそそう教えてしまう　一概に悪いとは言い切れない。世代間のギャップも大きい
大事なのは自分の目的を見失わないこと。目的達成のためには何が必要なのかを冷静に判断し賢く行動すべきでは
組織の云々を通り越して洗脳と服従の話になっている。
依存して癒着した膠着関係はいつか断ち切らねばならない。芸事やスポーツの世界でこうした関係がしばしば見受けられるのは、深く入り込んだところで互いに向き合わねば高みに到達できない

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