kupa

クラウデッド・ルームのkupaのネタバレレビュー・内容・結末

クラウデッド・ルーム(2023年製作のドラマ)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

24人のビリーミリガンが原案とオープニングクレジットでデカデカと字幕が出るので、回想の登場人物が脳内の別人格ということはすぐに分かります。でもそれはドンデン返しのオチでもなんでもなくて、分かった上で観るドラマです。あくまで本題はダニーサリバンの裁判。

ストーリーの進み方はかなりゆっくりで、4話の終わりでようやく盛り上がる。ここがピークだったかもしれない。
徐々に真相が分かってきて、でも裁判は圧倒的不利なまま9話が終わる。最終話どうなる!?とワクワクしていたら、信じられないほどペラかった。酷すぎてすべて台無しにされた気分です。

カミサのことを嫌ってた裁判長もなんか急に優しいし、なぜアダムに関する証言がダニーの口から出ただけで全員一致の無罪に?
というかそもそも、ダニーが多重人格であるということを陪審員達はいつ信じたの?世間一般にすら多重人格性障害という言葉が浸透していない時代なのに、裁判の判決を決めるであろう最も重要なそのきっかけが描かれていない。例えばアダムの話をきっかけにジャックの統制が崩れていろんな人格が顔を出し、その演技とは思えない明らかな異常さを法廷にいる人たちが目の当たりにする、みたいなシーンがあっても良かったのでは?というかそれは、実際にビリーミリガンの裁判で起こったことなのでは?

9話までは普通に楽しんでましたが…Let It Beも陳腐に聴こえてしまいました。
Molly Drakeの"I Remember"という名曲を知ることができたのは良かったです。
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