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こっち向いてよ向井くんのmaoのレビュー・感想・評価

こっち向いてよ向井くん(2023年製作のドラマ)
3.8
33歳の向井は、なんともう10年間恋をしていない。結婚を見据え、少しずつ前に進み出すが、何ひとつうまくいかない彼はまるで迷子状態。
恋とは、幸せとは、結婚とは。向井と、向井を取り囲む人々が何度もぶつかる壁は、きっといつだってわたしたちの前に現れるのと同じもの。


ザ・ねむようこワールド!!

最初は「頼むからあっち向いてて向井くんだな」とか思っていたけれど、なんだかんだ最後まで追いかけたのは、まみんと元気の行く末が心配でたまらなかったからだな。

ちょっとやらかしてしまうシーンもあったけれど、朗らかで可愛い元気が大好き。男性のロン毛は苦手だけど、岡山天音だけは最高だ。

美和子とまみんの切実な願い、自分の人生にプライドを持っているからこそ生じる疑問や見逃せない違和感は、一定数の人から「めんどくさい女」だと思われてしまうものなんだな。

確かにまみんは圧倒的に言葉が足りなかった。勝手に失望して閉口して、分かってもらおうとする努力をしていなかった。でもわたしはまみんのことが好きで、元気のことが好きで、やっぱりふたりでいるまみんと元気が大好きだよ。

「俺が守る」「何から?」も分かるし、男性が結婚を視野に入れたとき、相手の女性が家事や育児をワンオペでしてくれる前提の発言は気色悪い。

フェミニズムが濃くて男性はソワソワしたかもしれないが、わたしはかなり共感した。

「あっ虹が出てる。そうだ、あの人に写真を送ろう。いや、あの人は虹の写真を送られて喜ぶタイプの人なのかな?」

たった数秒に恋があふれてる。


この作品が胸に刺さった人は、是非ねむようこ先生の他の作品も読んでみてほしい。お勧めは「午前3時シリーズ」かな。
mao

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