妻殺しの疑いで服役、出所した一人の中年男・倉田（波岡一喜）。 行き場を無くした倉田は公園で映画館支配人のシム子（中田彩葉）に声をかけられ半ば無理やり、映画館に連れていかれる。 映画館にいたのは毒舌の受付スタッフ花代（上地由真）、訳の分からない例え話ばかりする映写技師バルデム（川本三吉）。 前科持ちの倉田を採用することを認めない花代の反対を押し切って、シム子は倉田が映画館で働くよう促す。 映画館で眠る倉田の夢に一人の男（渋川清彦）が現れ、励まされた倉田は最後にもう一度、人とかかわって生きてみようと思い始める・・。

妻殺しの疑いで服役、出所した一人の中年男・倉田（波岡一喜）。 行き場を無くした倉田は映画館支配人のシム子（中田彩葉）に声をかけられ、出所して初めて自分を認めてくれる人たちともう少し生きてみようと、映画館で働くことになる。 仕事の帰り道に出会った亀山（松永天馬）と行きつけの居酒屋で飲むことになり、家に泊めてあげる倉田。座布団の販売をしているという亀山に頼み込まれ、映画館で座布団を売れないかと支配人シム子（中田彩葉）にお願いするもあっさり却下される。 その後も、亀山のために映画館スタッフの面接をセッティングするなど尽力するが、亀山には別の目的があった・・。

風変りな映画館スタッフに翻弄されながらも、新たな日常に少しずつ慣れてきた倉田（波岡一喜）。 カンフー映画好きの秀美（seico）は人と上手く接することができないが、同じく無理やり頑張って生きている倉田を自分と重ね、職場仲間の浩二（大川裕明）の忠告を受けながらも心惹かれていく。 秀美はカンフー映画を作るという夢を見つけ、自分勝手な家族と決別。 好きな映画作品が同じスナックママ敦子（姜愛淑）を誘い、様々な人を巻き込みながら自主映画の制作に奔走する。

倉田（波岡一喜）が働く映画館の常連客、誠司（マツモトクラブ）は、映画館でナンパばかりする迷惑な客を見張ったり、急病人が出たとき助けられるように医療映画を観て予習したりしているような、どこかズレているが心優しい男。 倉田は、学生時代から片思いしている真子（末永百合恵）のために「学生映画コンテスト」を開きたいという誠司を手伝う。

いつもミステリー映画からヒントを得て事件を解決する仁村刑事（奥井隆一）は、通行人にすれ違いざまに毒霧をかけてまわる事件の犯人を追っていた。 倉田（波岡一喜）と仁村は犯人像をつかむために映画のDVDを片っ端から観ていくが中々ヒントとなる映画に出会えない。

倉田（波岡一喜）が街を歩いていると、妄想癖のある正二（森田展義）に絡まれる。 正二は若手映画監督の明智監督（佐藤海斗）の上映館を探していた。 たまたま上映スケジュールに空きがあったことが幸いし、シム子（中田彩葉）の映画館で明智監督の作品上映が決まる。倉田は、正二とその妻靖子（武田操美）のただならぬ熱量に負けて、チラシづくりや宣伝のラジオ出演などに協力するが、何故か明智監督本人にはいつまでたっても会わせてもらえない。

ハードボイルドな男、ジョー（日ノ西賢一）がハードボイルド映画特集上映のトークショーゲストとして、倉田（波岡一喜）が働く映画館にやってくる。 ジョーは男気で自主映画を撮りたいという隼人（坂本顕）に資金援助をするが持ち逃げされたり、友達のために参加しているフラッシュモブの練習メンバーから仲間外れにされたり、良いことが全然ない。

戦国時代からタイムスリップしてきたと言い張る左近（中井正樹）と、役者の早苗（たしろさやか）は恋人同士。早苗の出演映画を観に来ていた左近が膝が痛くて歩けないと言うので、倉田（波岡一喜）は仕方なく家までおぶって行くことに。 左近と早苗のアパートには、早苗主演の映画を制作するために映画スタッフが監禁されていた。油断して同じく監禁された倉田を、バルデム（川本三吉）が助けにくる。

倉田（波岡一喜）が働く映画館に、世界的に有名な映画監督のレオン山崎（彦坂啓介）が舞台挨拶でやってくる。レオン山崎はいつでも撮影ができるようにと、両腕をカメラに改造しているため、身の回りの世話を倉田に頼む。マネージャー（諸塚香奈実）からの連絡によると、レオン山崎には舞台挨拶とは別の目的があるそうで・・

高校の同級生で映画研究会所属だった優斗（川添公二）と一樹（佐藤俊作）は、昔から顔を合わせれば喧嘩になる犬猿の仲。倉田（波岡一喜）は、男同士の友情を描いている数々の名作映画のように、二人を仲良くさせれば何か面白いことが起こるはず・・と画策し二人に同じ映画のDVDを渡す。映画の趣味は合うようだが、倉田のはからいも虚しくどうしても反発し合う二人。そんな時、一樹の身に思わぬ不幸がまいかかる。

無実の罪を着せられ、できるだけ社会との関わりをたっている倉田（波岡一喜）に、高校時代の友人明宏（松田悠）から電話がかかってくる。明宏は倉田の気分転換になればと、同窓会の幹事を依頼する。妻殺しの噂で評判の悪い倉田は、同級生たちに冷たくあしらわれながらも映画館での同窓会を企画。恩師の三宅先生（デカルコ・マリィ）も招待するが、会場に来たのは変わり果てた姿の三宅先生だった。

倉田（波岡一喜）が路上生活でお腹を空かせている明（お～い！久馬）にお金を渡そうとしている所に、通りかかったヤクザの若頭・井筒（十一二十三）らに絡まれる。倉田を助けるために、華麗な身裁きで子分の金山（白井光浩）からナイフを奪い取る明。その様子を見た井筒からボディーガードの仕事を依頼され、明はボディーガードになる条件として好きな女性、エリ（髙木由起）が働くスナックへ連れて行ってほしいと頼む。何とかエリと映画デートまで漕ぎつけた明だが、中々告白ができずエリをイラつかせる。

倉田（波岡一喜）が働く映画館に、何故か「刑務所に行く前に映画が観たい」と警官に連行される途中の窃盗犯が立て続けに訪れてくる。どうやら、閉館になるマントンシネマの支配人、近子（泉水美和子）が最後に客を入れたいと仕組んだものの、全員が間違えて倉田が働く映画館に来てしまったようだ。倉田は、シム子（中田彩華）からマントンシネマの新しい支配人にならないかと打診され、戸惑う。夢に出てくる謎の男の正体、そして倉田の妻を殺した意外な真犯人も明らかになる、怒涛の最終回！