SaenkiedeJong

デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士のSaenkiedeJongのレビュー・感想・評価

4.0
草彅剛の信頼のある演技。無音の中だとより際立つ。手話という言語でのコミュニケーション、意思疎通を図ることの難しさを実際の聾者や難聴者をキャスティングすることで画面を通して観るものにリアリティを持って伝わってくる。"手話は流行りのおもちゃではありませんから"という言葉が重い。手話通訳士はその人の人生を背負ってる。それだけ責任の重い仕事なんだと痛感した。だからこそcodaはその運命にあって責任がある。そんなふうに受け取れる言葉が作中にあって複雑な気持ちになった。思いやりでは済まされない世界。coda当事者やその家族の現実を知りたい。草彅くんが演じるcodaとこのドラマで何か得ることができたら良い。後編も集中して観たい。

後編も視聴。最後の草彅くんの怒りの表現が凄過ぎて胸に迫るものがあった。ミステリーとしては展開は読めてしまったけど日本のドラマで久しぶりに良質なものを観た気がする。ドラマを観てて終始、今社会課題になってるヤングケアラーと同じではないか?って考えてしまった。ラストの言葉が今も脳裏をよぎる。それに途中にあった生んでくれただけでありがたいというセリフも考えさせられる。ドラマ内の全ての言葉に重みがあった。codaがテーマのドラマを立て続けに観ただけあってもう少し現実を知ってみたいと思うきっかけになった。
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