「年上彼女と年下彼氏のストーリーに名作なし」が持論だったけど、『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』はさにあらず。
35歳独身の“綺麗なお姉さん”ことジナ（ソン・イェジン）は本当にキレイで、大親友の弟であるジュニ（チョン・ヘイン）は本当にかわいい。この2人がイチャイチャしているところがしつこいぐらいに流れてくるけど、なんならずっと観ていたいと思えるぐらいに良い。とっても良い。もう何度キュン死しそうになったか。。。
尺が長く、日本のドラマのようにせせこましい展開にならないから、何気ないイチャイチャシーンに妙なリアリティが宿り、擬似恋愛的な楽しみ方を提供してくれる。イチャイチャしていてもいやらしくならないのは、ひとえに2人がかわいいから。嫌味がなく、自然に受け入れられる。心があたたまる。
ドラマ終盤、周囲に猛反対されながらも親密な関係を続けてきた2人の気持ちが徐々にすれ違うようになり、関係にヒビが入り始める。まわりのひとを傷つけ、自分たちも傷つきながら一緒になった2人に忍び寄る別れの危機という展開は、日本のバブル時代のドラマ『男女7人夏物語』に似てないか。
2人の成長というより、どちらかというといい歳して“箱入り娘”だったお姉さんが自立して大人になるというストーリーだったような気がする。「人柄より家柄だ」というパワーワードで娘を追い詰める母親から逃げるわけでもなく、自分（たち）の居場所を積極的に見つけようとしたところで物語は終わるけど、でもやっぱりこのドラマの白眉は、イチャイチャなのだ。
