茅盾文学賞を受賞した陳忠実の小説「白鹿原」の映像化作品。非常に見応えがあり、「琅琊榜」を超えたと思った作品。傑作。ドラマ豊作の年と言われた2017年に豆瓣のドラマ部門で年間1位の評価を獲得しているだけある。娯楽性も高い。陝西省西安近くの白鹿村に暮らす白家と鹿家の人々が清朝末期から中国建国までの激動の時代を生き抜いていく様を丁寧に描く。笑いあり、涙あり。キャスティングがともかく素晴らしい。役柄に合った実力派俳優をこれでもかと投入。親世代では主演の白嘉軒役の張嘉益、鹿子霖役の何冰、朱先生役の劉佩琦が、子世代では白孝武役の王驍、鹿兆鵬役の雷佳音、鹿兆海役の鄧倫が、特に印象に残った。全編を通じて土の匂いのする作品ながら、作男にハンサムな李洪濤、汚れ役に美人の李沁を当て、土まみれにしていないところも絶妙。本作での李沁の演技には驚く。70話以上と長編であるため、見始めはゆっくりと。子世代が大人の役者に切り替わるタイミングで面白さが増す。