警察署の経費削減を目指す傍ら、組織内部で不審な動きを見せる謎の人物Xを探るライトなコメディ＆ミステリー。
1話完結型としての見やすさを軸に、Xへ繋がるピースを小出しに次回を気にさせる構成になっている。経費削減をコンセプトにしてる以上、お金の話に接続しており、お金の先に見えたものを提示している。
コメディが全面に出るコミカルな雰囲気とミステリーが全面に出るシリアスな雰囲気に落差がある。序盤から中盤までは緩急として見れるが、話数を重ねる度にアンバランスになっていく。中盤あたりからシリアスな刑事ドラマのように殺害される人間が数人ほど登場するため、コミカルな雰囲気が不釣り合いになってくる。特にシリアス値が上昇し切った終盤において、コメディの入れ方がかなり無理矢理になっている。コメディからシリアスなミステリーに移行して良かったが、コメディ＆ミステリーを最後まで捨てられなかった模様。
佐藤二郎さんの演技が知れ渡った。映画『さがす』において世間が抱く"面白おじさん"を払拭したが、今回も払拭。心優しき上司・心優しき同僚・心優しき人間を演じて、世間的なイメージとは全く違うテイストで存在感を残した。
オープニング・テーマの映像がふざけ倒している。名作の刑事ドラマ、名作映画、名作漫画といった数々の名作たちをパロディに落とし込んだ映像を次々と繰り出す。「あっ！あの作品はっ！」と指を差しながら笑える。終盤（？）からパロディの数が増えるので、本作を配信で視聴する際にはオープニングのスキップは厳禁。
⭐評価
脚本・ストーリー：⭐⭐⭐
演出・映像 ：⭐⭐⭐
登場人物・演技 ：⭐⭐⭐⭐
設定・世界観 ：⭐⭐⭐
星の総数 ：計１３個
