このレビューはネタバレを含みます
繊細とは、他者より何かに気づいてしまうことなのか。
自身の正しさを感じてもらうために、他者の言動をあげつらい主人公たちの周辺人物を醜悪に描くシーンが散見される。対立関係で物事を捉えるのはあまりに容易。
4人それぞれのコンプレックスを描こうとするにも、「繊細で生きづらいわたしたち」の描写が邪魔をし、「顔だけ/頭だけいい人」のようなコンプレックス・人物設定がかすむ。
そのうえ人間関係の悩みなどもテーマとして乗るが、うまく踏み込みきれていない印象。
特に4話の夜々と母親の電話シーンは、26年分の確執・困惑のうえでの和解や決裂というには薄く、数年付き合っても分かり合えなかった恋人同士の別れのよう。