takanoひねもすのたり

セバスチャン・フィツェックの治療島のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

3.6
サイコスリラー 

著名な精神科医ヴィクトルの娘ヨーズィが突然謎の失踪、目撃者も遺体も行方も分からないまま2年が過ぎる、療養のためパルクム島の別荘に引き籠もった彼に、アンナと名乗る女性が訪ねてきて自分の統合失調症と幻覚を打ち明ける、彼女の話に娘の失踪との関わりに気づいた彼は真相を探り始めてゆく

過去と現在、ヴィクトル視点ともうひとりの精神科医の視点を交差させながら失踪事件の真相を明かしていく流れ
パルクム島を始めとしたロケ地が明るさはあれど陰鬱そうなその雰囲気が良い

1話目から"片方は信用出来ない語り手"であり娘への溺愛もその一端から何かおかしいという伏線、もうひとりの精神科医は気難しいしリスクも承知で違法行為をやる人間で最初の登場からしばらくは真意が不明のまま進んでいく

深層心理に潜ってゆくシーンが好き、特に階段→巨大な水路のような暗いトンネルでのシーン

仕掛けと真相は珍しいものでは無いけど、ドラマの演出が、好きな要素が入っていて個人的には満足度が高かった

原作者の本は何冊か既読、映像のほうが分かりやすそうと思った作品があったなあ、それもこれと同等のクオリティでドラマ化してくれないもんだろうか……🤔