韓国に1歩、2歩と先を行かれてる日本のコンテンツ。
ようやくと言っていい程、仕上がった作品が本作だと思う。
海外にも配信されているNetflix製作の作品だからこそ描写可能な部分もあり、これを民放で放送するのは今の日本のメディアコンテンツとしてはいささか過激過ぎる様に思う。
過激だからこそ、リアリティや人間の持つ「エゴ」が表現できるところをしばしば感じる。
再生押したら一気見してしまう。
まず、題材について。
数年前に大手デベロッパー、積水ハウスが55億円という巨額の詐欺にあった異例とも言える事件がベースとなっている。
当時ニュースで大きく取り上げられたこの事件。ほんとにそんなこと起こりうるのか?と疑念を持った記憶もある。
こと、不動産関係に携わることもあり、そんなザルの様なことが、さらには大手不動産会社となれば色々な人間がその書類をチェックするだろうに…と思っていたが。
本作を見ると確かに、成績や派閥、出世などの「エゴ」が絡めば起こりうることも理解出来る。
キャストについて。
絶妙なキャスティング。
豊川悦司、綾野剛、ピエール瀧、北村一輝。ズバリ過ぎる。
関西人の自分からするとピエールの関西弁に違和感を覚えなくもないが、ドラマの存在感としての関西人の押し(二日経っても「もうええでしょー?」は耳について離れん笑)については十二分に効果的だった様に思う。
老刑事役にリリーフランキー。もう絶妙過ぎる。リリーフランキーとピエールとなると、「凶悪」なども思い出させるので怖さが増す。今回は刑事役というポジションでリリーの怖さはなかったが名前だけ聞くと怖い作品と感じてしまう。
池田エライザも特筆すべきだろう。
このドラマでの彼女の演技は素晴らしかった。
小池栄子に関してはどうですか?あんなもん?もう少し幅のある役者でも良かった様にも思うけど…
今回一番興味が湧いたのは石洋ハウス社長秘書役の美乃すずめ。
どっかで観たことあるなぁと思ったら…
ググってみてください。笑
お世話になっております!!笑笑笑
と、同じく石洋ハウスの開発本部、部長演じる山本耕史の部下、大谷役の「清水伸」。
あれ?この人いつもCMで冷たかったり暖かかったりしてる人じゃ?!と。
ニトリ以外で初めてみたかも。と調べると意外にも多くの作品に出ていることにびっくり。
この作品から飛躍してもらいたい。
山本耕史や松尾諭などほんと絶妙な役者でドラマのリアリティを増幅させたと思う。あーいう社内派閥の競争にいてそうなキャラだもんなー。
吉村界人、安井順平、マキタスポーツなどちょい役だけど上手い人揃えてる気がする。
ただし。
それはないわぁと言う点も。
・小池栄子の尼さんって、無理がない?
流石にバレるて。
・松岡依都美演じる菜摘、上半身脱げや!!とか。笑
・そこまでの高さでもなかった様に思うんだけど即死するんかな。。。頭から行かずワンチャン生き残れた様にも思うけど…違う?飛び込んだことないから分からんけど。
・あの距離の手榴弾(なのかな?)投げた瞬間爆発せんの?衝撃でドン!かと思ったら落ちて拾って投げてからのドン!だったので、ん?と思ってしまった。さらにはあの距離で被弾したらもっとボロボロになっててもおかしくなかったんじゃ?とか。。。
まぁ、あまりにもリアリティのあるドラマだったので違和感を感じた部分も否めない。
日本のコンテンツがさらに世界に向けて配信され、海外映画などに進出して行ってくれたら日本人としては嬉しい限り。
役者だけでなく、日本のコンテンツが世界で一位になれる様な、「イカゲーム」の様な作品がまたこれからも出てくるのを期待させる作品だったと思いました。
(2024/8/14)