Koto

アンメット ある脳外科医の日記のKotoのレビュー・感想・評価

4.6
もう全人類履修して欲しいほどよい。全員もれなくよい。

医療ドラマはもともと好きなほうだけど、いい意味で医療ドラマぽくない。悪役の院長も出てこなければ、天才医師がドヤ顔で手術する医療シーンも少ない。ポンコツ看護師がやらかすこともないし、ナースセンターで愚痴大会になるシーンもない。お局的存在はいたけど、それはその人の正義のためだったし。すこし重い内容も、演出と芝居で全然飛び越えてくる。

記憶喪失の話ではあって切ないシーンは多々あるけど、無闇に悲観するシーンもないし、「切なさがそこにある」「静かな怒りがたしかにそこにある」といった感じ。

とにかく医療ドラマ苦手な人にも毛嫌いせずに、見て欲しい。若葉竜也と杉咲花だけじゃなくて、全員存在感があって、でも主張しすぎることもなく、画面の中が本当にバランスよく調和してる。演技が上手い人しかいないし、声色と目で演技できるひとしかいない。わざとらしいセリフも過剰な演技もない。

よい。
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