母親の闘病中には
あの痛みから解放させてやりたかった
死なせてやりたかったと思っていた医師が
同じ苦しみを前にした患者と一緒に過ごすうち
どんな状態でも生きていてほしいと
全く逆の思いも知って
緩和ケアの医師として
成長する過程が丁寧に描かれていて
規則と感情の狭間で
揺れ動く描写が手に取るように伝わった
ただ正直
死なせてくれとまで思う
酷い痛みや苦しみを
毎日ただひたすら耐えているのを
そばで冷静に見ていられるのかなと
考えさせられた
死にたいという人の尊厳や選択が
全くない今のこの現状を
もっと真剣に変えようとしないと
いずれ社会全体に歪みが
出始めるだろうなと感じた