The Eclipseの3の情報・感想・評価

「何か不満があるなら言ったほうがいいぞ。おまえの考えを主張するのはおまえの権利だぞ。むしろ義務だ。なぜ安全策を取るんだ？」 「わかってるのに何も言おうとしない。何もしようとしない。俺にとっておまえは、あの独裁者どもと何も変わらない。おまえの声には意味があるんだ。思っていることを口に出すべきだ」 チャードック先生、呪いを仄めかすそれは教唆だよ。何をさせるか分かって言っているのよね？ 実は観るたび思うのだが、アーヤンはどうして当たり前みたいにポケットからライターを取り出すのだろう。高校生がライター持ち歩くことある？ 「怖いのか？」と挑発されると必ず乗ってしまうアックが可愛かった。大きな瞳が怯えてるのに、引くに引けずに強がってるのがいじらしい。アーヤンの部屋で静かに見つめ合った二人のシーンはお気に入り。ずっと鎧を被って権威的に振る舞ってきたアックが初めて、剥き出しの自身をアーヤンの目に晒している。笑うでもなく、怒るでもなく、何も言わずに見つめ合って、静かに何かを感じている。あまりにも素朴で、あまりにも“本質”。心の柔らかい部分にそっと触れられた感覚で、心地よい穏やかな充足感がある。 そしてアーヤンはこのエピソードで、トゥアに呪いの正体を言ってしまったんだね。それが最悪の形で暴露されるのだから遣り切れない。あんなふうになってもいいだなんて、アーヤンが思っていたはず絶対にないのに。