The Eclipseの4の情報・感想・評価

エピソード04
第4話
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マテ

マテ

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「全ての人間はどんな行動にも自由と自主性を持っている。それが混乱をもたらすとしても。そのため人々は、中立的な人が統治することに合意した。社会を平和に保つた めに」 「統治する者と統治される者がいるという意味ですね。それが自然の摂理」 「統治者は人々の合意で与えられた権限を持つべきであり、強制や脅迫によって得られた権限ではありません」 「おまえまで俺にひどいことしないよな?」 以前福富先生がおっしゃっていたのだが、タイの人は日本人のように"他人を気遣うのが=然”という意識を植え付けられてはおらず、頼まれもしないのに他人のために何かをすることは稀なのだそうだ。何かをしてあげることは、すなわち相手のことを大切に思っていると態度で示すことと同義なのだと。それを踏まえると、自分のセクシュアリティやそれを暴かれることに怯えるアックがアーヤンに飲み物を買い、寄り添い、おまけにアーヤンの待遇についての直談判をしたことは、どれほど勇気がいることだっただろうかと想像せずにはいられない。 また、あまりに自己否定的なアックの物語に集中していると見えなくなりがちだが、自信満々に見えるカンにも怯えがあるんだなと、カフェのシーンでふと気づいた。「輩」だなんて、そんな言い方。根っこにあるのは恐怖だろう。 どうして社会はこんなふうなんだろう。規範から外れた人が自らを否定する社会のあり方が正しいわけがない。 社会の規範に従うことに窮屈さを感じない、いわゆる"普通”の人たちが、自分が不自由ないからと無関心でいることをやめれば何かが変わるのだろうか。