小学生のトンボの家には、なぜかフジテレビしか映らないテレビがあり、両親にはこれを買い替える予定がなかった。そのせいでトンボは他局の人気番組を観ることができない。意を決したトンボはテレビを破壊しようとしたが、そのとき、テレビから謎のオバケが出現する。それは電波のカスから生まれた「てれもん」だった。
トンボの家のテレビを壊したいと思っている人物は、もうひとりいた。近所の電器屋の主人だ。その電器屋が偶然、てれもんの存在を目撃してしまう。てれもんの正体を突き止めようとする電器屋。そのころ、てれもんはサヤカに気に入られようと、「マッチと明菜が今年中に結婚する」などというゴシップ話を聞かせていたが......。
この冬の寒さで、てれもんが風邪をひいた。その情報を聞いた電器屋は早速、ザ・グレートデンキへと変身。弱っているてれもんを、この機会に乗じて倒そうと動き出す。決闘を申し込まれ、仕方なくグレートデンキの前に現れたてれもん。勝てる可能性は限りなく低かったが、てれもんはサヤカの言葉から逆転への策を思いつく。
トンボを怒らせてしまったてれもんは、テレビの中に逃げ込んだ。しかし、今度は紙テープのオバケが、てれもんを襲う。かつて山口百恵に投げられた紙テープが、今はお笑いタレントに投げられたということで、プライドを傷つけられたと怒ったのだ。てれもんは、この紙テープのオバケから、なんとか逃げようとするのだが......
トンボも、てれもんも、金欠で困っていた。そこで、てれもんは突如、芸能プロダクションの社長になると言い出す。しかし、この計画はアゲハの反対により、一瞬で潰れてしまった。次にてれもんが考えたのは、「弱い男の子を強い女の子から守る会社」。トンボとラドンもこれに協力するが、サヤカに非難されたてれもんは......。
ザ・グレートデンキが生み出した次なるモンスターは、音声多重総天然色カラーボーイ。いや、実際には、それはグレートデンキの想定外の産物だった。自分こそ、電器メーカーのための新しい正義の味方だと信じて疑わないカラーボーイ。しかし、どうやらてれもんに恋をしてしまったらしい。必死で逃げるてれもんだったが......。
てれもんは、サヤカと仲良くしているボーイフレンドに腹を立て、勝負を挑んだ。しかしボーイフレンドが武道をやっている兄弟たちを連れて来ると言ったので、これに対抗しててれもんはテレビから校内暴力ドラマの不良少女を連れて来る。だが、むりやり連れて来られたことに納得がいかない少女の怒りはてれもんに向けられた。
トンボが初めてテストで百点満点をとった。喜ぶ両親だったが、ちょうどてれもんがクイズ番組に出演して優勝したため、両親の興味はすぐにてれもんへ移ってしまう。さすがに拗ねたトンボは家出。てれもんは山や海を捜すが、どこにもトンボの姿は見当たらない。トンボはどこへ行ったのか? そして疲れたてれもんに危機が!
ザ・グレートデンキがてれもんを追っている途中、車に轢かれそうになった子どもを助けた。これをたまたま見かけたサヤカは感動する一方で、子どもに見向きもしないで逃げていたてれもんには幻滅し、絶交を宣言する。ショックを受けるてれもん。グレートデンキはこの機会に、一気にてれもんを倒してしまおうと考えるが......。
カブトとアゲハは今夜も大ゲンカ。このことを聞いたラドンは、アゲハにプロポーズする絶好のチャンスがおとずれたと喜ぶ。そんな中、アゲハはてれもんに「理想の男性を連れてきてほしい」と頼んだ。アゲハの話を聞いていたてれもんが、彼女の条件に合う存在としてテレビから連れて来たのは、なんとフランケンシュタイン!
トンボが商店街の福引きでテレビを当てた。しかし、旧型のテレビの電波のカスから生まれたてれもんは、新品のテレビを壊そうとする。てれもんの気持ちを理解したトンボは、テレビを返すことにした。だが今度はてれもんがトンボに対して申し訳なく思い始める。トンボとの別れを覚悟したてれもん。旧型のテレビはどうなる?
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