抹茶マラカス

探偵が早すぎるの抹茶マラカスのレビュー・感想・評価

探偵が早すぎる(2018年製作のドラマ)
4.0
 井上真偽の原作を読みたいと思っていたところでの映像化、ということで原作を読まずに見てみることにしました。
 全体を通して倒叙的な作り。犯人がわかっていて、日常が進んでいく中で一華が襲われる。襲われたところで探偵千曲川の登場。仕掛けられていたトリックを明かし、更にそれを逆手に取ったトリック返しを行い殺しこそしないものの反撃する、というお決まりパターンでやっていきました。
 よくこのパターンがここまで作れるな、という思いと貴族探偵と違って敵役が同じなので大陀羅一族の間抜けさも際立ってしまう。だからこそ、コメディタッチにしていたのも正解だと思います。まあトリック的に無理があるのや、そもそもそれじゃ当初の目的の事故に見せかけて殺す、が出来てないだろとかありますけどね。
 主演の広瀬アリスも氷菓とかと違い、コメディがあってるように感じました。基本的に私にはあまり美形にみえないせいでしょうか。
 千曲川役の滝藤賢一さんは見ているこっちが楽しんでいるんだろうなぁと思ってしまうぐらいのノリノリさ。彼の中でも結構屈指の名キャスティングとなったのではないでしょうか。
 ケチをつけるのであれば、最終回。初めて探偵がミスを犯した後の大逆転、という構造ですがここまで完璧な探偵像を構築したのでその完璧さが仇となることすら読んでいた、という展開の方がよかったですね。ミスは一華の母の時に犯しているのだからわざわざもう一度ミスさせる必要はなかった気も。
 あとは親友2人組。城之内くんが殺しに来るのは最初から分かっていた中で、あの2人も殺しに来るかなぁと思っていたら最後までちゃんといい人だったので、放っておかずに3人で談笑している画でも最終回で流してくれればよかったのにな、なんて思います。

2018夏ドラマの感想
http://tea-rwb.hatenablog.com/entry/2018/09/22/123000