このレビューはネタバレを含みます
再視聴。当時小学生ながらにハマっていた記憶が。
ストーリーとしてはまとまっているなという印象。
ターゲットの自殺後、遺された関係者の悲しみなどがあまり描かれなかったため、多少、復讐を美化しているように感じていた。が、最終話、結局、復讐は傷しか生まないという展開があったので良かった。
そんなこの作品の中で、私は堂島基一という人間がこの上なく魅力的に感じた。
1つ信念を持ってる人間は魅力的だ。惹き込まれる。
9話の飛び降りは、宇喜田を追い詰めるため、息子を守るため、芽衣子に自分を殺す手間を省かせるため、と作品において多くの意味をもつ死となった。
その少し前に、失意の真島に対して、
「大切なものは絶対守れよ、男なら。」と一言。
普段の堂島からは似つかわしくない言葉だが、この1つの信念を持っていたからこそ、あの死には多くの意味が出来たのだと思う。
そして唐沢寿明、怪演すぎ。
怪演には2種類あると思う。
強烈なインパクトを残し記憶に残り続ける怪演と登場人物に馴染みすぎて記憶には残らない怪演。
この作品の唐沢寿明、私は後者だと感じた。
このドラマを見て10年ほど経つのだが1話で唐沢寿明出てたの!?と驚いた。
ただ単に印象が弱いのではない。改めて見ると重要過ぎるほどの人物であると分かる。
しかし、あんな薄汚さをあそこまで出されたら、堂島基一としてしか見れない。だからこそ堂島基一=唐沢寿明という印象・記憶が全くなかった。
それほどに、唐沢寿明、怪演。