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錐-明日への光-のkuntegのレビュー・感想・評価

錐-明日への光-(2015年製作のドラマ)
4.8
過酷な状況を生き延びるために、強者に媚びて従うのか、弱者同士で連帯して戦うのか、その相克がテーマです。

主人公は尊法意識と倫理感が強く、弱者同士が連帯して戦う労働組合の活動に挺身しますが、何度も〝現実〟にはね返されます。そんな主人公の道標となる労働相談所の所長も、民主化運動で負ったトラウマに苦しめられています。

基本的な構図は〝善と悪〟ですが、〝善〟は〝偽善〟ではないのか?と何度も問われます。その問いの真摯さが、ドラマを予定調和に導くことを拒み、観ている者にも切実な問いとなって残ります。

心に刺さる名言がちりばめられた社会派ドラマでありながら、エンターテイメントとしても優れています。
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