主人公の1人である正岡子規と、真之の親友、広瀬武夫が死ぬ第二部。
この2人の「ひっそり」といなくなるような死にっぷりが何度見ても脳裏にこべりつくんですよね。誰にも看取られることなく、蚊帳の中で死んでいる子規と閉塞船中に杉野はいずこやで逃げ遅れて砲弾にかっさらわれる広瀬。
死を受け入れつつも「まだ死にたくないんじゃ」と泣きつく子規と名誉ある作戦と言いつつもアリアズナへの惜別の手紙を書く広瀬。
この辺りの劇的な画や心情が第二部は非常によいですね。
2人の死を受けた真之の狼狽っぷりもリアルです。
旅順閉塞戦の描き方は見事だと思います。
これだと軍神と奉られてもしょうがない気がする。
最後の渡辺謙の第3部へと続くナレーションも最高ですね。旅順要塞の過酷さがありありと伝わるナレーション。