モモ

SHERLOCK/シャーロック シーズン4のモモのレビュー・感想・評価

5.0
これ程までに重厚で、繊細で、心を掻き乱すドラマは無かった。
1本が2時間〜3時間のものが殆どである映画では辿り着けない境地。
(まぁそれは作り方の違いなのだから正確に言えば辿り着く境地は違うものなのだが)
とにかく、シーズン1〜4にかけて構築されたキャラクター性は見事なもので、シャーロックやワトソン、マイクロフトやモリアーティ、その他のキャラクターがどういった思考を持つのか、それが分かってくる程に濃密な時間だった。
1本が1時間半あるのだけど、1度でも見始めて、そしてハマってしまったら、そんなの関係無くなる。

一瞬でも目を離すと置いていかれるスピードで展開されるストーリー。
共に笑い、共に泣ける程に魅力的なキャラクターたち。
そして途方も無い程に感じる原作へのリスペクト。

19世期に生み出されるや瞬く間に人々の心を掴み、そして今なお熱烈なファンを世界中に生み出し続けている天才顧問探偵シャーロック・ホームズ。
そんな彼の活躍の場を現代に置き換えた今シリーズ。
馬車の代わりにタクシーを使い、地図や電報の代わりにiPhoneとメールを用い、事件の資料や顛末はワトソンが運営するブログに書き綴られる。
当然の事ながらパソコンも使うし、遠隔操作の爆弾や、ドローンまで登場する。
その上で、シャーロック・ホームズというストーリーの質はなんら害われることなく、ともするとそれは現代人には原作よりも伝わりやすいものなのではないだろうか。
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