今みるとかなり昔、時間の経った作品だなと感じる．ドラマに熱量があった頃なんだな〜と．
2020年代を生きる人間の感覚からすると異なるものと感じざるを得ないけど、失った感覚という感じもあって趣深い．
このドラマ自体の脚本が、楳図かずお漫画からも離れていて独特である．
SFとエモーションのバランスが今みると全然違う．丁寧だなぁと思う．
そう言えばダイオキシンてどこ行った．
やっぱりこの設定自体が面白いのだけど、
演出というのか上手だなぁ．
科学と工業的な先進国、倫理観が感じられる．
これは今の日本からは全ていつの間にやら霧散してしまったものだ．
今の価値観は自由主義に見せかけた既得権益の蔓延るムラ社会と低い規範と停滞感である．
こんな理想みたいな話はとてもじゃないが描けないのではなかろうか．
現実において闇堕ちする前の窪塚くんのなんと眩しいことよ．
聡明そうで繊細そう、なめててエネルギーがある．無敵である．
まだ何者でもない感じの妻夫木聡も出てきて新鮮だった．てか北村匠海に似てる．
でもやっぱりちゃんとした仕事ぶりは裏切らない．
未来につながるんだなあと感慨深い．
作品自体もそうだし、
現代的な価値観にも通底するようにも思うが、今に向き合って思いが乗ったものにはなにか真実というか普遍なものがあると感じる．
