タンモ

空から降る一億の星のタンモのレビュー・感想・評価

空から降る一億の星(2002年製作のドラマ)
4.0
「愛する人のためだったら何でもする」というのが一つのテーマになっているのかなと思いました。


最近テレビで「愛していると言ってくれ」の再放送をやっているのをみて北川悦吏子脚本のドラマがみたくなって、「空から降る一億の星」を観ました。
放送当時はまだ小学生だったので内容はほとんど忘れていましたが、ラストシーンとめちゃイケでネタにされていたことは鮮明に覚えていました。(笑)

ある出来事がきっかけで記憶喪失となった謎のコック見習い、片瀬涼(木村拓哉)。
彼は人の心を何とも思わず平気で弄ぶようなイヤな奴なんですが、そんな男がケータリングの仕事で行ったパーティー会場で刑事の堂島完三(明石家さんま)とその妹の優子(深津絵里)と出会い、運命の歯車が動き出します。

何で警察署の、しかも職員用スペースに一般人が普通に入れんねん。
そういったツッコミ所はあるんですが、このドラマは意欲作だと思います。
月9なのにキラキラしていないんですよね。全体的に暗く、意図的にこれまでのキムタク主演の月9ドラマの真逆を行っているような印象を受けました。
片瀬涼というキャラクターのニヒルさがこのドラマの全てを物語っていると思います。
しかしそれでいてお洒落なんですよね。

- 鳥籠に鳥入れる感じ。
- 半径15センチの心だ。
- 飼われてた鳥は、一人では生きていけないんだよ。

やたらと鳥で匂わしてくる感じとか、「悪魔」や「天使」というセリフとか、坂本九の「見上げてごらん夜の星を」といったお洒落な演出が、悲劇の物語を静かに彩っています。
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