BL漫画をBL抜きに実写化するとこうなりました。というドラマ。
本来の原作漫画ではノンケの男どもを次々に堕としていき周囲をドロドロの人間関係にしてしまう天才パティシエ小野を中心にした悲喜交交のコメディがケーキ屋で展開される話だった。
(詳しくはよしながふみの原作へ)
しかし、当時売り出し中の藤木直人側が事務所的にゲイ役NGだったのか、「女性恐怖症のイケメン」とかいうなんとも面白味のない役柄に変更された。
シナリオが大幅に削られた結果、タッキーをはじめとするイケメン4人が経営するケーキ屋さんのお涙頂戴(?)の人間ドラマに成り下がってしまった。
原作の中心設定がスッポリ抜けてしまった状態で話を強引に進めたためなのか、最終回は(無理矢理作られた)ヒロイン役の小雪が「呆れたイケメン達めー!!」と叫び出す意味不明な終わり方だった。
初回で椎名桔平が店の雰囲気が壊れるからという理由で訪問客である真鍋カヲリに注意したりする気分が悪くなる描写もある。
女性客がタッキーの笑顔に絆されて悩み解決!といったご都合主義も散見して、ミスチルをBGMとした男性アイドルのイメージドラマに近い。
テロップ演出もカッコつけた感じに終始していて、すごい勿体ないなーと思った。
よしながふみの原作漫画が面白くて好きだーという人には正直オススメできない。
唯一、評価できるのは子役時代の大島優子さんが4話目で見れる点。
今となっては希少だよね。