ワカミヤオリエ

グッド・オーメンズ シーズン1のワカミヤオリエのレビュー・感想・評価

5.0
天使と悪魔のブロマンスとしても群像劇としても最高



肩書きや属性に縛られる必要はない、立場があっても上手くやればいいっていうメッセージ性がすごく良くて……。
『親愛の危機の前に自分のアイデンティティーが揺らごうとしているとき、どちらを取るべきか?』
という問題に
『どちらも諦める必要はないのだ、"上手く"やりさえすれば』
の解答で打ち返すのホントにも〜〜〜〜〜好きすぎる



悪名高い不良にも捨てられた子犬を拾うような優しさがあるように、恋人が結婚した途端にモラハラの本性を隠さなくなるように、
どんな存在だろうと善か悪のどちらかに振り切れてるなんてことはなくて、色んな性質や感情を持っているものだから(この辺はアジラフェルとクロウリーの二人だけでなく、天使側と繋がっていた悪魔が他にもいたり、アジラフェルの周りの天使は悪辣だったり、悪の象徴として生まれついたはずのアダムが利発で良識のある子に育っていたり等もそういうことだよね)
そうして生まれた個性は誰かの足を引っ張ったり、誰かの役に立ったりして、ゆくゆくは物語になったりもする

物語の中で自分がどう転がっていくのかは神様か魔女くらいにしか解らないんだから、結局"自分はどう在りたいか"を自分自身で決めるのが一番スマートなんだな、と



世界の終わりによって絆を育む存在と人間たち、みんな愛おしくないですか?
メチャクチャ楽しいなこのドラマ………。