ESR

ベター・コール・ソウル シーズン4のESRのレビュー・感想・評価

4.5
チャックが焼死するというショッキングな幕開け。
彼の死を詳細に、センセーショナルに描かず、断片的な情報を与えるに留めたことで、亡くなった喪失感が増す。
シーズン4では兄弟のどのようなやり取りが観られるのだろうと思っていだけに、どこに感情を持っていけばいいのかわからず悲嘆にくれるジミーと想いを共有している感覚になる。

キムは、チャックやハワードには強い口調で言葉をぶつけることもあるが、ジミーには言葉を飲み込むような場面が多い。
ジミー自身が、「謝ってどうにかなるフェーズは過ぎた」と言っていたように、彼の言動に対し諦念を抱いているのだと思っていた。
実際には彼と危ない橋を渡るスリルが病みつきになっていたと明らかになり、彼女のこれまでの行動に合点がいった。

このシーズンの山場はやはり弁護士復帰のための査問委員会でのスピーチ。
ジミーの発言は本心ではなく、戦略だとわかっていても(ボブ・オデンカークの憎いくらいの上手さ)、キムと同じく涙を浮かべてしまった。
その直後、スピーチの完璧な出来に上機嫌なジミーによって(委員のバカ一人なんて泣いてたぜ)、それに感動していた
キムと一緒に冷や水を浴びせられた気分で終わる。

例の地下設備を造るガスやマイク。
『ブレイキング・バッド』ではさらっと出てきたけど、こんなにも大掛かりで長期に渡るもので、様々なドラマがあったとは
ESR

ESR