Emma

ザ・クラウン シーズン3のEmmaのレビュー・感想・評価

ザ・クラウン シーズン3(2018年製作のドラマ)
4.5
比較的シーズン4までの中であまり印象に残らないシーズンと言われていますが、1人1人の王室メンバーの知られざる苦悩によりスポットが当たっているシーズンだなと感じます。

キャストが一新され、歳を重ねた王室一家をヘレナボヘムカーターといったこれまたそうそうたるメンバーが演じます。

最初は、若かりし頃と風貌似てないし(特にエリザベス!)誰やねんこのひとみたいになるんですが、本当に不思議なものでそのうちシーズン1、2で演じていた俳優さんとなんとなく同一人物に見えてきたりもするんですよね。

2人の俳優が同じ人物の違う時期を演じるわけで、このシーズンを演じる役者たちは前シーズンの俳優の作り上げたキャラクターの面影を残しつつ、実在の王室メンバーを描く、お芝居としては二重の難しさの中で華麗にそれをやったのけたと思います。

以下、印象的だった点。

チャールズのウェールズ公としての学舎での生活、地元の人々との出会い、気づき、それを反映したスピーチ、母エリザベス王女との確執、このシーズンまではチャールズが非常に人として苦悩に満ちた、それでいて比較的、真摯に人と向き合う若き王子だったことが伝わって来るエピソードでした。それだけに、それがなぜ、あんなひどい男になってしまったのか残念でなりません。(詳細はシーズン4へ)

今なお語り継がれる悲劇のプリンセス、ダイアナとチャールズとの間で三角関係にもつれこむカミラもこのシーズンで登場します。

マーガレットの破綻した結婚生活、母との再会を果たすフィリップ、一人一人が人生の中で宙ぶらりんと感じる時期を迎えます。

あくまでドラマではありますが、この作品を通して王室の人たちを見ていると、どれほど豊かな生活をしても人間が本当に幸せになるには、やはり心しかないと感じます。幸せはお金では買えない、これは本当なのだと思います。

さて、次はダイアナ妃とチャールズが出会う、シーズン4です。
Emma

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