スター・トレック/宇宙大作戦 シーズン2の10の情報・感想・評価

エピソード10
惑星オリオンの侵略
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★4.17 殺害は論理的か。急襲は論理的か。父を救うことは論理的か。 外交官たちを乗せ、バーベルの会議に向かうエンタープライズ号。 暗殺の企てが表のストーリーである中、裏ストーリーは父と子の軋轢。 いやスポックにこれまでになくスポットライトが当たった話。 ・設定:5 メインキャラのスポックは、ここまでの話で、論理的思考を一番とするヴァルカン人と地球人のハーフである設定が語られており、 この話で初めて両親が登場。両親が出てきたのであれば、論理 vs 感情 を描けるので設定勝ち。 ・構成:5 本ストーリーを動かす人物はスポック、キャプテン、スポックのご両親、そして、惑星オリオン人ら。 トロッコ問題のような論理では解けない状況にできていたので構成も悪くない。 ・物語の完成度:4 父が心肺停止状態、輸血できるのは息子だけという状況はよくある展開。 しかし、ここでキャプテンがオリオン人に急襲を受けるというSFオペラによくありそうなサスペンス要素を追加して、 指揮を執れるのはスポックだけという状況にしたところまでは良かった。 この場面で父か船かどちらを救うかで論理的な結論として船を取ったスポックに対して 地球人の母に「父を救えるのは貴方だけ」と言われても、 考えを変えなかったスポック。父の教えを守った形であった。 結局この状況を打破したのは、キャプテンで、瀕死の状態で指揮に戻り平静を装いスポックに輸血させるに至った。 キャプテンは何故肺を刺されているのに死ぬことなく指揮を執っていられるのか違和感があったのと、 結局最後に語られたオリオン人らの暗殺の意図が薄かったのでマイナス1。 ・表現性:3 昔の映像なので。 ・独創性:3 論理 vs 感情 は物語にしやすい設定であるにもかかわらず、キャプテンが解決して有耶無耶にしてしまったところが独創的でも残念であった。 論理と感情のハーフであるスポックにはどっちが優位であるかを決められなかったのだろうか。 ・キャラ:5 感情に特化したキャラを私は感情姫と呼んでいるが、スポックの母はまさに感情姫であった。 父は終始論理的思考しかせず、息子に輸血されても「論理的な行いなのだから感謝する必要がない」と発言していてキャラが立っていた。 スポックが一時指揮を執っていた時に、いつもならできていた敵船の行動分析が輸血後になって漸く結論づけられたシーンで、 キャプテンが「考え事があったのさ」と言い、母がにやけて、スポックが「それは違います」と意固地になって否定する 微弱ながら感情が勝ったのかもしれませんね。 極限状態の時 貴方は感情的になりますか、論理的になりますか。 私はこれでもかというくらい論理的に詰めていき、どうしても論理が破綻した場合にきっと感情に頼ってしまうのでしょう。
ボム5

ボム5

サレク不調