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若者のすべてのktのレビュー・感想・評価

若者のすべて(1994年製作のドラマ)
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若者のすべての木村拓哉
他の出演者が1カットに1を持ってくるとしたら、木村拓哉はそこに3から5の情報量を毎回必ず持ってくる
ただの表情の寄り、小さくしか映らない背中の演技にも例外はない
出演者一人一人の演技、表情が大きく〝演技らしい演技〝をしているが、木村拓哉1人だけ圧倒的にリアル、自然で、かつ仕事量が多い
とにかく仕事量が多い。とにかくサボらない!ということをこのドラマの撮影に臨む上で心に決めているかのように、ものすごく細かい単位の中で大量の情報を自然に詰め込んできている。濃密。どんなに短いカットでも、とにかく高い技術とフィジカルで全力を注いできているのがすごく伝わってくる。
サッカー選手でいうところのカンテのようであり献身的で、しかもゲームメイクもできて他人も生かし、1人で突破もできゴールも決められる前代未聞の完璧なサッカー選手が木村拓哉なのだと思う
なぜその状況でパスを出して通る?なぜこのDFの数にドリブルを仕掛けて突破できる?の連続で、無理のある台詞、くさい演出も木村拓哉にかかればリアリティのある魅力的なシーンになる
そのプランを選択し実現できるフィジカルがあることは前提条件として、とにかく上手い
若者のすべての時点で既に木村拓哉のプレー原則、パターンが確立されている
だから1人だけ、本当に異様な存在感を放っていた
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