ゆきのこ

ゲーム・オブ・スローンズ 最終章のゆきのこのネタバレレビュー・内容・結末

4.9

このレビューはネタバレを含みます

ゲームオブスローンズ シリーズ、とうとう最後まで観終わってしまいました…。
この素晴らしい作品が終わってほしくない気持ちでいっぱいで最終章を観るのがとても辛かったです。
特に2話の終わり、この後誰か死んでしまうのでは無いか…ひょっとしたら全滅もあり得るのでは無いか…なんて考え出したら、3話が観るのが怖くて苦しい気持ちになってしまった。

これだけ長い重厚な物語を重ねてきたからこそだが、数多くのキャラクターがいるのにも関わらず、1人1人に思い出と愛着を持てるのは心から凄いと思う。
思い出深いキャラクター達がいつ死ぬかも分からない辛さと、予想の付かないシナリオ、そしてそれらを越えた時のカタルシスが本当に素晴らしい。
これを越える作品は後にも先にも無いのではないかと考えてしまうレベルの傑作だった。

話は変わるが、ワイルドスピードフルコンボで明かされてしまった核爆弾級のネタバレについて言いたいことがある。
GOTを最後まで観た人なら楽しめるジョークだが、他作品で重要な結末を暴露してしまうなんて許せないなあと改めて感じた。
完全に不意打ちだし、事前情報無しでは回避しようが無いのもまた酷い。
観る前にネタバレを知ってしまえば後悔してもしきれないので、これからGOTを観ようとしている人たちから同じ様な被害者が出ない事を祈ってます。

以下は私用のキャラクター忘備録。




シオン→自業自得ではあるが、壮絶な人生を経て、自らが犯した罪を必死に償おうとする。シオンの最後の戦闘シーンは涙が出そうになった。ブランの言葉によって救われて本当に良かった。いい奴だった。


タイウィン→推しの知的なイケメンおじいちゃん。ラニスター家に誇りを持っている完璧主義者。冷血で頑固だが、それも全て魅力的だった。個人的には大好きだからもっと長生きしてほしかったけど、ストーリー的には丁度良い死だったと思う。


サーセイ→過去に類を見ないレベルに酷い自己中女。しかもサイコパス。自分勝手な行動をやりたいだけやって、最後は愛する人に抱きしめられて幸せに死ぬなんて本当にズルいと思った。しかしジェイミーと抱き合って死んでるシーンでは何故か悲しい気持ちになってしまった。形はどうあれ物語の盛り上げにかなりの貢献をしてくれた有能キャラ。


ジェイミー→第1章を見た時には最悪の印象で、嫌いなキャラに入っていたのに、話を追うごとにどんどん魅力的でイイ男になっていく。最後は言動全てがイケメンすぎて辛かった。なんでサーセイみたいな女を愛してしまったんだ!!でもそれも含めてジェイミーの魅力だよなあ…。ティリオンとの兄弟愛も最高でした。ジェイミー最高。


ティリオン→生まれながらにコンプレックスを背負いながらも、巧みな話術で物語を大きく動かしてきた人物。今思うとGOTの一番大切なターニングポイントでは彼の言動が常に重要な鍵となっていた。ジョークを飛ばしながらのらりくらりと窮地を脱するティリオンは最後までとても良いキャラだった。


ヴァリス→ 民の幸せが一番という信念を最後まで貫き通した男。かなり危ない橋を渡ってるけれど、ヴァリスならなんとかなる…。そう思っていた矢先、見事に裏切られた。ティリオンの苦渋の決断。あれは仕方ないと思う。処刑の間際にヴァリスがティリオンへ残した「私が間違っている事を望む」という言葉…本当悲しかった。良いキャラだったなあ。


ブライエニー→最初から最後まで忠義に厚いブライエニー。死人との大決戦の前夜、ジェイミーによって騎士になるシーンは泣きそうになった。最後に王の楯の書にジェイミーの歴史を書いてるシーンで泣いた。この作品で「騎士」という名に最も相応しいキャラはブライエニーなのではないかと私は思う。


ブロン→ラニスター兄弟をずっと支え続け、数々の危機を救ってくれた影の立役者。適当だけど良い奴だったし、掴み所がないけれど、それも含めて魅力的なキャラクターだった。ブロンとラニスター兄弟のパートがめっちゃ好き。


ジョラー→突き放されてもデナーリスを最後の最後まで愛して守った最高の男。こんなに主人に忠実で健気な奴はいないよ…。最後のシーンは泣いた。


デナーリス→大好きなキャラクターの一人。今まで守ってくれたジョラー、親友のミッサンディー、そして2匹目のドラゴンも亡くし、彼女のアイデンティティーがどんどん崩れていく様は見ているこっちが辛かった。自らの軍と大切な人を失ってまで死人との戦争を頑張ったのにね…。乱心してしまうのは覚悟はしていたが、降伏したキングスランディング を燃やすシーンでは「やめてくれー!!」と思わず叫びたくなった。ジョンに殺された後、ドロゴンに連れて行かれるシーンはひたすらに悲しい気持ちになった。


トアマンド→可愛い!強い!良い奴!最高!


ターリー→最初の頃は出てくるのもイライラするくらい鈍臭いキャラだったのに、野人のジリとその子供に出会ってから凄まじい成長を遂げる男。愛の力って凄い。敵でもあるクラスターの息子を我が子の様に愛して守る器のデカさも半端ない。家に見放され、ナイツウォッチになった冴えない男ターリーが、最後は夢の学匠になっていたのには胸が熱くなった。


ジョフリー→サイコパス野郎PART1。序盤の盛り上がりは彼無しではなかった。個人的にはめっちゃ良いキャラだった。もっと生きて暴君サイコパスっぷりを見せて欲しかったなあと思いきや、その意思をまさかのサーセイママが継いでくれた。(やりすぎレベル)


タイレル家の皆様→サーセイ被害者の会。推しメンでもあるマージェリーの家。最高に魅力的で、知的で男をたてるのが上手で、あの暴君ジョフリーでさえ手名付けるなんて本当に凄いよマージェリー。良い女(妻)すぎて見習いたいと思った。おばあちゃんのオレナも大好きだった。お父さんのメイスは頼りないけど可愛かった。だがホモで軟弱なロラス、お前はダメだ。この一家をワイルドファイアで滅亡に追い込んだ瞬間、私はサーセイを絶対に許さないと誓った。


ラムジー→史上最高で最悪のサイコパス野郎PART2。役者の演技、特に笑顔がガチすぎて鳥肌が立った。とんでもない奴だったけど、ラムジーのおかげで楽しいストーリーが観れたし、とても魅力的なキャラクターだったなあと思う。


ミッサンディー&グレイワーム→プラトニックラブな二人。最後は一緒にナース島で幸せに生きてほしかったなあ…。辛いよ。辛すぎる…。ミッサンディーが最後に残した意味深な言葉「ドラカリス」あれはデナーリスにキングスランディング を燃やしてくれっていう憎しみを込めた言葉だったのかな…なんて全てが終わった後では考えてしまう。愛する人を奪われ、憎しみと悲しみで溢れているはずのグレイワームが、最後にアンサリードを連れてナース島を目指すのも泣けた。


ハウンド→サンサやアリアと出会い、どんどん人間らしさと優しさを取り戻していく姿がよかった。アリアとハウンドのコンビが最高に好きだった。最後マウンテンとの対決の前に、復讐のため戦おうとするアリアを諭して逃すシーンはグッとくるものがあった。最初は全く興味がなかったのに、いつの間にか応援したくなるような魅力的なキャラになっていてGOTの素晴らしさに感服した。


サンサ→最初は流されるだけの子供だったサンサが辛い経験を経て、最後は大人になるのが感じられた。ジョンが不在の間もベイリッシュの揺さぶりに動じず、北部を守ったのも偉かった。最後は自らの求心力で北部の女王となり、スターク家の役割を果たした。


ブラン→まさかこんな結末になるなんて!!全く予想をしていなかったが、不思議と納得できる結末だった。ブランならきっと良い王国を築いてくれると思う。第1章で半身不随になった時はどうなるかと思ったが、特殊能力に目覚めて本当によかったし、魅力的なキャラクターだった。


リコン→かわいそう。


アリア→もう最高の一言に尽きるキャラクター。演技力も凄いし、役者のルックスもアリアそのものだった。私自身もシリーズ通して一番アリアを応援していたし、きっと多くの視聴者が彼女に強くなってほしいと願っていたと思う。その願いを見事に叶え、最強のアサシンへと成長した時点で私の中でGOTは最高の作品となった。夜の王を倒したのがアリアで本当によかったし、使命のために戦う姿は抜群にかっこよかった。一人で未開の西へ旅立つラストシーンは悲しいお別れではなく、希望に満ちた彼女らしい素敵なエンドだったと思った。


ジョン→最終章のギリギリまでジョンが王になると予想していたが、まさかこんな展開になるなんて…。人々を守る義務感から愛するデナーリスを殺害し、再び壁へと追放されるジョン。一人になってしまうなんてあまりにも悲しすぎる…。そう思った矢先、門が開くと待ち受けてくれていたのは親友トアマンドとゴーストと野人達。こんな展開流石に泣く。かつて愛したイグリッドと出会った壁の向こうの世界で、慕われた野人達と共に歩んでいくのも一つのハッピーエンドであり、ジョンらしい終わり方だと思った。GOT最高。




ゲームオブスローンズ は今まで見た映画やドラマの中で間違いなく最高傑作だった。
GOT最高。こんな素晴らしい作品を生み出してくれてありがとう。
ゆきのこ

ゆきのこ