ルチア

トクサツガガガのルチアのレビュー・感想・評価

トクサツガガガ(2019年製作のドラマ)
4.0
本放送時に毎週観たもの。
たまたま第一話を観たら、見事にハマってしまって、最終回まで全7話しっかり観てしまったドラマ「トクサツガガガ」。
原作があるとの事ですが、私は今回のテレビドラマしか知りません。

子供の頃から特撮ヒーローモノが大好きなのに、それを許してくれない母親の元で育ち、大人になっても特撮オタクな女の子のお話。

共感出来る部分も多く、ドラマ自体も面白かった。
母親は、娘に「女の子らしい」可愛い趣味を持たせたいあまり、娘が大好きな特撮関連のモノはすべて否定してしまい、ついには娘が一番大事にしてた本を焼いてしまう。
そして、大人になった娘に対してもまったく同じ事をしてしまい、親子の縁まで切られる。

最後にはなんとなく仲直り的な展開を見せますが、正直、私は納得出来なかった。

各々が自分の好きなモノを好きな事は何の問題もないが、それを相手に強要するのは絶対にダメだ。
母親は娘に強要し続けたが、娘は母親に一切強要しなかった。
明らかに母親に問題がある。

しかしながら、世の中にはよくある事な気がする。
実に残念な事。

最終回で主人公の娘は、好きなモノは好き!と宣言するのはとても素晴らしいが、周囲のいわゆる「常識人」たちには色々言われ続けるはず。

私なども、中高生になっても、アニメや特撮を見続けていて、親には「世も末だ」とハッキリと言われたものだ。
なんたって当時はまだ、アニメなど観てる大人など皆無とされ、まだ「テレビまんが」とか「まんが映画」と言われていた時代ですから。

強要は反発を生み、争いの発端になる。
世の中の「常識人」は、何故か「理解出来ない」ものには常に厳しい。
でも、理解なんてされなくていいし、して欲しくもない。
理解なんてしようとせずに、「そういう趣味もあるんだ」と「認め」ればいいだけ。

理解しあうのは難しくても、認めあう事は出来るはず。
認め合えれば、世界のほとんどの争いは無くなるんじゃないか。

理解出来なくても、強要してはいけない。

そんな事まで考えてしまったドラマでございました。

あ、主演の小芝風花は可愛くて良かったね。彼女が主演だったから見れた部分もあると思う。
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